日本臨床外科医学会雑誌
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後腹膜腔に穿孔した細菌性肝膿瘍の1例
野村 修一大西 敏行松原 淳平井 隆二臼井 由行田中 信一郎佐々木 澄治
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1992 年 53 巻 1 号 p. 159-162

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抄録
肝膿瘍はしばしば腹腔には穿孔するが後腹膜腔への穿孔は稀である.
症例は69歳,男性,ベーチェット病で約1年間Predonisoloneの内服を続けていたが,高熱のため入院となった.肝両葉(右葉後区域,左葉内側区と外側区)に多発性肝膿瘍が認められた.抗生物質投与により症状は消失していたが, 2カ月後発熱が再燃した.今度は,右腎周囲後腹膜腔に膿瘍が出現していた.経皮的カテーテルドレナージをおこなったが改善が得られず,手術的ドレナージをおこなった.患者は術後87日目に退院した.
術後のCTで肝右葉のもとの膿瘍腔に空気像が認められたため,この後腹膜膿瘍は肝膿瘍の後腹膜腔への穿孔によって生じたものと判断された.
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