抄録
上皮小体機能亢進症の手術では,術前の上皮小体の数と局在の診断が極めて重要である.われわれは,最近臨床的に広く応用されている核磁気共鳴断層像(MRI)を用いて局在診断を行い,他の画像診断法すなわちCT, T1-Tcシンチグラフィー,超音波検査の成績と比較検討した.対象は1989年5月より1990年12月までに手術した19例の上皮小体機能亢進症例で(腺腫3例,過形成16例),摘出された病的上皮小体は, 65腺であった.
陽性率は, MRI (43.1%), CT (50.8%), T1-Tcシンチグラフィー(52.3%),超音波(55.4%であった.一方偽陽性率はそれぞれ, 0%, 2.94%, 5.56%, 18.2%であった.したがって,現在のところ病的上皮小体の局在診断法としては, MRIが抜きんでた方法といい難く,種々の方法による総合診断を行うべきであると思われた.