日本臨床外科医学会雑誌
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乳癌組織内estrogen receptorに対する下垂体性ゴナドトロピンの影響
畠山 優一土屋 敦雄六角 裕一鈴木 眞一二瓶 光博君島 伊造阿部 力哉
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1992 年 53 巻 10 号 p. 2323-2328

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抄録
閉経後乳癌におけるERの有無と内分泌学的背景要因については明らかでない.そこで閉経後乳癌において下垂体性ゴナドトロピン値及びその予備能がERの有無に関連するか否かについて検討を行った.当科における閉経後乳癌40例を対象とし,術前LH-RH100μgを静注し,経時的に採血し血中LH, FSH値を測定した.腫瘍内ERはDCC法により測定を行った. 40例中ER (+) 23例, ER (-) 17例であった. ER (+)のLH, FSHの基礎値は98.7±45.5mIU/ml, 105.5±51.2mIU/ml, ER (-)はそれぞれ91.4±31.4mIU/ml, 87.5±32.6mIU/mlで両群間に有意な差はなく, ERの有無によりLH, FSHの経時的パターンに差は見られなかった. ER (+)群におけるER値と血中LH, FSH基礎値及びΔLH, ΔFSHとの関係を見たが,有意の相関は得られなかった.閉経術乳癌における宿主要因としての血中下垂体性ゴナドトロピン値及びその予備能と腫瘍内ERの有無との間に関連は認められなかった.
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