抄録
右心系流入IVHカテーテルを経皮的に摘出した2例を報告する.症例1は18歳男性で,外傷性脳内出血で入院中,右鎖骨下静脈に留置したIVHカテーテルが自己抜去時切断され上大静脈から先端が右房に流入した.症例2は47歳女性で,脳梗塞で入院中,同じく右鎖骨下静脈に留置したIVHカテーテルが切断され上大静脈から先端が右室に流入した.両例とも右大腿静脈より経皮的に胆道内視鏡用バスケットカテーテルを挿入し摘出した.
日常診療においてIVHカテーテルが右心系に流入する機会は多いと予想されるが,経皮的摘出術施行症例の報告は本邦では自験例2例を含め51例しかない.流入原因は医原性が14例と最も多く,ついで自己抜去が8例と多い.全体の平均年齢47歳,男女比2:1に比べて自己抜去症例は平均年齢58歳,男女比5:1と高齢者男性に多かった.本邦では大腿静脈穿刺法でスネアルーブカテーテルを使用し摘出する方法が最も多用されている.