日本臨床外科医学会雑誌
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体外衝撃波による胆石破砕術における麻酔法の検討
加藤 一哉斎藤 孝成小野寺 一彦坂田 博美水戸 廸郎
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1992 年 53 巻 11 号 p. 2627-2630

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抄録
今回,われわれは,胆嚢内結石症に対し,体外衝撃波破砕療法(ESWL)を49例施行し,そのESWL施行中の疼痛管理について検討を加えたので報告する.
破砕装置はMPL-9000を使用し,治療体位は腹臥位とした.
麻酔法は,持続硬膜外麻酔法を用いた.その結果,無麻酔群は87.5%に疼痛を訴えESWL施行継続困難であったのに対し,硬膜外麻酔併用群(ESWL開始60分前に2%lidocaine 5ml+morphine 1mg, ESWL開始直前に2%lidocaine 5mlのbolus投与および, ESWL施行中の2%lidocaine 15ml/hrの持続投与)では,疼痛を訴えたものはESWL施行中および,施行後で14.4%であった.
以上よりESWLにおける持続硬膜外麻酔法の併用は,非常に有効な方法と考えられた.
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