日本臨床外科医学会雑誌
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幼児に発生したAskin tumorの1症例
今井 茂宮入 健渋谷 哲男秋丸 琥甫内山 喜一郎高橋 英毅山本 英希山本 正生渡辺 淳Tasuku SHOUJI
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1992 年 53 巻 11 号 p. 2676-2681

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抄録
約1カ月間持続する稽留熱を主訴として来院した3歳女児の胸肺部悪性小型円形細胞腫瘍,いわゆるAskin腫瘍の1症例を経験した.胸部単純X線写真,胸部CTにて右第5肋骨を中心に胸壁に浸潤した紡錘状の腫瘤を認めた. Ewing sarcomaやOsteosarcomaを疑い,右第4, 5, 6肋骨部胸壁切除,及び肺S4部分切除術を施行した.摘出標本は80×30×25mmで弾性軟,腫瘍断面は灰白色で肋骨,肺及び胸膜に浸潤を認めた.病理組織ではAskin tumorと診断された.本症例は幼児においては,まれな疾患であると同時に,極めて予後不良な疾患である.早期診断と手術による切除を含めた集学的治療の確立が重要であると考えられた.
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