日本臨床外科医学会雑誌
Online ISSN : 2189-2075
Print ISSN : 0386-9776
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胸部外科領域に関連したvon Recklinghausen病
山田 俊介岩崎 正之小川 純一井上 宏司正津 晃
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1992 年 53 巻 11 号 p. 2672-2675

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抄録
von Recklinghausen病患者において,胸部外科領域に関連する特異な症状を示した3症例を経験したので報告する.
症例1は31歳女性,左後縦隔の神経原性腫瘍の診断で手術を行ったが,髄膜瘤であった.症例2は25歳女性,左上肢の腫大と疼痛,左後縦隔の異常陰影を認め,第1胸椎交感神経節由来の神経節腫であった.切除後8年目に頸椎C3~7レベルに硬膜内髄外腫瘍を認め切除,病理診断は神経線維腫であった.さらに術後9年目に左尺骨神経由来の神経線維腫で尺骨神経全切除術を施行した.症例3は31歳女性,突然の右背部痛と呼吸困難をきたし右血胸の診断で緊急手術を施行.第10肋間動静脈の断裂と第10椎間孔から静脈性の出血を認め止血した.
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