日本臨床外科医学会雑誌
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Crohn病手術症例6例の経験
椎木 滋雄淵本 定儀岩垣 博巳日伝 昌夫浜田 史洋折田 薫三
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1992 年 53 巻 12 号 p. 3008-3011

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抄録

教室で経験したCrohn病手術症例6例について検討した.病変部位では小腸型2例,小腸・大腸型2例,大腸型2例(直腸クローン1例を含む)であった.手術理由は狭窄が4例,膿瘍,瘻孔が各1例であった.狭窄は小腸型2例,小腸・大腸型1例,大腸型(直腸) 1例にみられ,膿瘍は小腸・大腸型に,瘻孔は大腸型にみられた.手術術式は全例主病変から10cm前後を切除断端とする小範囲切除を行った.術後再発は1例に認められたが保存的治療で軽快し,再手術例,死亡例はみられなかった.自験例の術後観察期間は1年6カ月~10年と短いが全例就労可能となっている.
Crohn病に対する手術適応,手術法,予後など外科治療上の問題点について若干の文献的考察を加え報告する.

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