日本臨床外科医学会雑誌
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Recklinghausen病に合併した乳癌の1例
岡本 真司浜田 吉則中村 元畑埜 武彦日置 紘士郎
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キーワード: Recklinghausen病, 乳癌
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1992 年 53 巻 3 号 p. 585-588

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抄録

Recklinghausen病に合併した乳癌の1例を報告するとともに,自験例を含む本邦報告例14例を集計し,若干の文献的考察を加え報告する.
症例は72歳,女性.幼少時より全身に多数の腫瘤を認めている.右乳房の無痛性腫瘤にて来院.生検にて乳癌と診断され,定型的右乳房切断術施行. t2n1αm0, stage IIであった.
Recklinghausen病は良性疾患であるが,様々な悪性腫瘍との合併が報告されている.
特に,乳癌を合併した場合,病変の主体が両症ともに近接している為に,乳癌の発見は比較的困難である.本邦報告例を見ても,記載のあるうちでは4例以上生存例の報告は無い.
従ってRecklinghausen病には,全身的な検索,特に乳癌においては病変病変により発見が遅れるので,注意深い検索が必要であると考えられた.

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