日本臨床外科医学会雑誌
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組織学的漿膜浸潤陽性(se)胃癌の検討
リンパ節転移程度,漿膜浸潤面積の大小と遠隔成績について
磯崎 博司岡島 邦雄革島 康雄山田 眞一中島 立博中田 英二西村 淳幸吉岡 卓治一ノ名 正安積 和之
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1992 年 53 巻 4 号 p. 789-795

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抄録
R2以上郭清施行の組織学的漿膜浸潤陽性(se)胃癌132例のリンパ節転移程度および肉眼的漿膜浸潤面積の大小と遠隔成績の関係を検討した(絶対非治癒切除, H(+), P(+), si, seiおよび他病死例を除く).結果: 1) 漿膜浸潤陽性癌の遠隔成績はn(-)群とn1(+)群においても不良であるが両群間に差はなく, n2(+)群, n3(+)群となると極めて不良であった. 2) se癌全体では漿膜浸潤面積(長径×短径)と遠隔成績の相関は認めなかった. 3) n2(+)群では漿膜浸潤面積の大小,リンパ節転移個数の多少と遠隔成績の相関を認めたが, n(-)群, n1(+)群, n3(+)群ではこのような相関は認めなかった.以上, se癌の遠隔成績向上のためには, (1)漿膜浸潤面積の多少を問わず,腹膜再発防止策を行うこと, (2) n2(+), n3(+)症例に対しては大動脈周囲リンパ節を含めたさらに拡大リンパ節郭清を行うことが必要と考えられた.
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