日本臨床外科医学会雑誌
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大腸癌治癒切除後の予後に及ぼす輸血の影響
多変量型生存解析による検討
大草 康市倉 隆望月 英隆玉熊 正悦
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1992 年 53 巻 4 号 p. 802-807

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抄録
輸血と悪性腫瘍の予後との関連を明らかにするため, 1978年から1989年までに当科で治癒切除が施行された大腸癌症例を対象として検討した.術中または術後に輸血を受けた156例(輸血群)と輸血を受けなかった201例(非輸血群)に分けその累積生存率を比較すると,輸血群の生存率は非輸血群に比べ有意に低かった.病期別に検討するとstage IIにおける輸血群の生存率は非輸血群に比べて有意に低く,他のstageでも同様の傾向がみられた.占拠部位別に検討すると,直腸癌では両群間に差はなかったが,結腸癌では輸血群の生存率が非輸血群に比較し有意に低かった.さらに, Coxの比例ハザードモデルによる多変量型生存解析では術中術後輸血量は,リンパ節転移,深達度となんらで有意な予後因子であった.以上より,術中術後の輸血が大腸癌治癒切除後の予後を悪くする可能性が示唆された.
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© 日本臨床外科学会
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