抄録
DNA ploidyパターン, c-erbB-2の発現,腋窩および胸骨傍リンパ節転移について,それらの相関と共に予後因子としての意義を一変量および多変量解析を用いて検討した.その結果, (1) DNA ploidyパターンおよびc-erbB-2の発現は腋窩あるいは胸骨傍リンパ節転移と密接に相関していた. (2)一変量解析による,生存率および無再発生存率は,臨床病期,腫瘤径, DNA ploidyパターン, c-erbB-2の状態,腋窩および胸骨傍リンパ節転移と有意に関係していた. (3)多変量解析により,生存率および無再発生存率から検討した結果,腋窩あるいは胸骨傍リンパ節転移が有意な予後因子であった.従って,乳癌手術において腋窩リンパ節郭清と胸骨傍リンパ節の生検を行うことが予後を知る上に重要であると考えられた.