日本臨床外科医学会雑誌
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stage IV胃癌におけるCD16・IAP・CEAの臨床的意義
大藪 久則松田 昌三栗栖 茂橘 史朗八田 健喜多 泰文隠岐 公二中桐 啓太郎山岸 洋之柴田 正樹
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キーワード: 胃癌再発
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1992 年 53 巻 5 号 p. 1069-1074

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抄録
stage IV胃癌手術症例70例を術後1年以上生存し得たA群(29例)と1年未満で死亡したB群(41例)とに分け,術後再発・再燃早期発見の指標を得るため, CD16・IAP (Immunosuppressive acidic protein)・CEA (Carcinoembryonic antigen)の変動に検討を加え以下の結果を得た.
1) 血清CD16・IAP・CEA値3者の術前異常値出現率はA・B両群間に差をみなかった.しかし,経時的にはA群では術後の変動が小さかったがB群では上昇傾向が著明であった.
2) CD16は3カ月間に10%以上の急激な上昇, IAPは500μg/ml以上, CEAは10ng/ml以上を再発徴候陽性とし, A群中臨床的に再発が判明した16例について検討したところ,再発時または再発が臨床的に明らかとなる以前にCD16は9例が, IAPは5例が, CEAは10例が陽性であった.さらに,再発時または再発確認時以前に3者のうち少なくとも1つが陽性を示した症例は15例であった.しかし,無再発症例ではこのような陽性所見がみられなかった.
以上よりCD16, IAP, CEAの経時的測定は胃癌再発・再燃の早期発見に有用であるといえた.
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