日本臨床外科医学会雑誌
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核DNAヒストグラムと組織Epidermal Growth Factor発現性による胃癌悪性度の評価
中野 浩生田目 公夫佐々木 栄一緑川 武正大久保 雅彦幕内 幹男池田 忠明仲吉 昭夫熊田 馨
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1992 年 53 巻 5 号 p. 1075-1083

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抄録
Epidermal Growth Factor (EGF)は,そのリセプターに結合して癌細胞のAutocrine増殖に関与するとされる.また,核DNA量は癌悪性度の有力な指標であることが示されている.今回,胃癌54例とそのリンパ節転移巣について組織EGF発現性と核DNA量を測定し臨床病理学的事項と比較検討した.組織EGF陽性例は54例中26例(48.1%)であった. 26例中22例がAneuploidの症例でDiploidに比し有意に多かった. stage II, III症例についてEGF陽性Aneuploid症例はリンパ節転移,静脈侵襲の頻度が高率であった.治癒切除例の予後では, EGF陽性例は陰性例に比し有意に不良であり,また, EGF陽性Aneuploid症例はEGF陰性Diploid症例に比して予後不良の傾向が認められた.転移リンパ節のEGF発現性が原発巣と異なる症例が5例認められた.再発死亡例の要因を検討したところEGFと肝転移との関係が示唆された.
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