日本臨床外科医学会雑誌
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胃平滑筋肉腫根治術後に発生した難治性肝リンパ漏の1治験例
今井 茂須田 浩充渋谷 哲男渋谷 純一
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1992 年 53 巻 5 号 p. 1182-1186

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抄録
胃悪性腫瘍に対し胃全摘,脾摘及びリンパ節郭清を施行後,肝リンパ漏による難治性腹水を来した症例を経験した.
術後6日目よりドレーンより500~1,100ml/dayの排液があり,保存的療法では改善傾向が認められないため,外科的治療を行った.再手術でP-V shunt術施行により,腹部症状の軽減が認められたが,発熱,凝固系の異常を認めたため中止した.再々手術では,リンパ漏部位に抗生剤を塗布し,腹腔内を生理食塩水で洗浄した.これにより117日間持続したリンパ漏は停止した.肝十二指腸靱帯部の郭清においては肝リンパ流の鬱滞を来さない様に配慮すると共にリンパ管の結紮が重要と思われる.
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