日本臨床外科医学会雑誌
Online ISSN : 2189-2075
Print ISSN : 0386-9776
ISSN-L : 0386-9776
肝癌に対する皮下埋め込み型動注リザーバーによる間歇的反復化学療法症例の検討
とくにその有用性と限界について
藤本 三喜夫内田 直里道後 正勝栗栖 佳宏河毛 伸夫中井 志郎増田 哲彦
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 53 巻 7 号 p. 1550-1554

詳細
抄録
最近の1年7カ月間に当科で経験した肝癌に対する皮下埋め込み型動注リザーバーによる間欠的反復化学療法症例について検討し以下の知見を得た.
1. 原発性肝癌および大腸癌肝転移症例に対して肝切除術後に動注療法を行うことは,残肝に手術時すでに存在する可能性のある微小転移巣のコントロールまたは新たな残肝再発を予防する意味において非常に有用な方法であると考えられた.
2. しかし,原発性肝癌および大腸癌肝転移手術不能例に対しての動注療法は,延命効果の面では充分満足できる結果を得られたが,腫瘍の結小効果のあるいは腫瘍マーカーからの検討では満足できる結果ではなかった.
3. 以上の結果より,手術不能の原発性あるいは転移性肝癌症例に対する動注療法については,その限界を見極めた上で, PEIT等と組合せた集学的な治療の必要性を痛感した.
著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top