日本臨床外科医学会雑誌
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潰瘍性大腸炎に合併した進行直腸癌の1例
松井 祥治黒田 大介張 麗月田畑 文平藤盛 孝博石川 羊男
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1992 年 53 巻 7 号 p. 1676-1680

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抄録
症例は48歳男性で体格中等度, 8年前に全大腸炎型の潰瘍性大腸炎と診断されたが,内科的治療にて数カ月で軽快した.しかしその後は大腸精査を受けずそのまま放置していたが,今回腹部膨満感と粘血便を主訴として再来院した.注腸透視と下部消化管内視鏡検査で全結腸に及ぶ潰瘍性大腸炎とそれに合併した進行直腸癌(Rs~Ra~Rb)と診断された.全結腸切除兼直腸切断術を施行し右下腹部に永久回腸瘻を造設した.一且軽快退院したものの約10カ月後に局所再発,多発性肺転移,肝転移で死亡した.
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© 日本臨床外科学会
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