日本臨床外科医学会雑誌
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急性胆嚢炎の病態改善度よりみた手術時期に関する検討
初瀬 一夫斉藤 理坪井 賢治出井 雄幸小峰 規靖青木 秀樹柿原 稔玉熊 正悦
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キーワード: 急性胆嚢炎の手術
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1992 年 53 巻 8 号 p. 1804-1810

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抄録
急性胆嚢炎46例を対象として胆嚢炎発症日より48時間以内の手術を緊急手術群(17例), 3~7日の手術を早期手術群(18例), 8日以降の手術を待期手術群(11例)とし,手術時期に関し検討した.各群の手術までの平均日数はそれぞれ1日, 5日, 13日であった.急性胆嚢炎発症後1週間以内では病態改善率は30%前後に過ぎず,特に70歳以上になると病態改善例はみられなかった.また胆嚢の壊死が早期手術群では18例中8例(44.4%),待期手術群でも11例中3例(27.2%)にみられた.各群の術中出血量,手術時間に差はみられなかったが,術後合併症に関しては早期手術群が最も発生率が高かった.在院日数は緊急手術群が最も少なかった.以上のことから急性胆嚢炎に対しては原則的には緊急手術が望ましく,特に70歳以上の高齢者では緊急手術の適応であり,全身状態不良のため保存的治療を余儀なくされる場合できる限り14日以上経過してから手術すべきと考えられた.
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