日本臨床外科医学会雑誌
Online ISSN : 2189-2075
Print ISSN : 0386-9776
ISSN-L : 0386-9776
腸閉塞症の治療方針
早期手術の提唱
田中 信孝登 政和柚本 俊一森 潔今中 和人出口 順夫上野 貴史岡本 宏之松本 順
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 53 巻 8 号 p. 1798-1803

詳細
抄録
過去7年間に手術的解除施行した機械的腸閉塞症例のうち,術前に疾患を特定しえたものと早期癒着性イレウス症例を除く91例につき,入院後の手術決定時期により, I群(24時間以内の手術): 38例, II群(3日未満の手術): 20例, III群(3日以上の手術): 33例,の3群にわけ,手術適応の妥当性を評価した.背景因子にI群, II群間で差がなかったが, III群は既往手術からの間隔が10年未満のものが多く, 1/3は繰り返す再発症例であるという特徴を示した.絞扼性イレウスはI群23例61%, II群10例50%, III群10例30%に認められた.合併症発生頻度はI群16%, II群15%に対しIII群46%であった.死亡率はI群2.6%, II群0%, III群6.1%,全体で3.3%であった.術後入院期間はIII群絞扼性イレウスで有意の延長を認めた.以上の如くIII群症例ではデメリットが多いため,早期での手術適応の判断が重要と考えられた.
著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top