抄録
過去14年間に教室で切除したBorrmann 4型胃癌, stage III症例の長期生存群(8例)と再発死亡群(23例)の手術所見(占居部位,腫瘍長径)と臨床病理学的所見(組織型,深達度,リンパ節転移,脈管侵襲,再発型式)を比較し,予後規定因子を検討した.腹膜因子,肝因子を除外できるstage III症例における検討により,漿膜因子がリンパ節因子よりも重みがあることが明らかになり,また,リンパ管侵襲,腫瘍長径も予後規定因子として重要であった.再発形式では腹膜播種が多かった. Borrmann 4型胃癌, stage III症例のseでは,手術時すでに播種が成立している可能性が高く,腹膜播種に対する治療が予後改善上最も重要である.