日本臨床外科医学会雑誌
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直腸癌に対する肛門括約筋温存手術の機能評価
木下 友順安達 亙宮本 英雄高橋 千治石坂 克彦黒田 孝井飯田 太
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1992 年 53 巻 9 号 p. 2071-2074

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抄録
肛門括約筋温存手術施行例につき,術式別に排便,排尿障害の出現頻度を検討した.最近5年間に教室で手術を行った直腸癌64例のうち,前方切除術20例, Turnbull-Cutaitの重積貫通手術6例,計26例を対象とした.
肛門縁から吻合部までの距離は前方切除術では6.6±2.4cm,重積貫通手術では3.3±1.1cmで前方切除術のほうが長かった.遠隔期の調査では,前方切除例では排便回数が1日4回以上7例,便屁識別不可1例,便失禁4例,残便感3例,下剤服用1例,排尿障害5例であった.これに対して重積貫通手術では排便回数が1日4回以上2例,便屁識別全例可能,便失禁1例,残便感1例,下剤服用1例で,排尿障害のみられたものはなかった.いずれの術式においても排便障害を認める症例は認めない症例よりも肛門縁から吻合部までの距離が短い傾向がみられたが,術式別には排便,排尿障害の発生頻度に有意差はみられなかった.
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