日本臨床外科医学会雑誌
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腹腔鏡下胆嚢摘出術における術中偶発症の予防と対策
青木 達哉土田 明彦小澤 光小澤 隆安田 大吉粕谷 和彦小柳 泰久木村 幸三郎
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1992 年 53 巻 9 号 p. 2075-2080

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抄録
1990年12月より教室で施行された腹腔鏡下胆嚢摘出術84例を対象とし,経験した術中偶発症についてその成因と予防対策について検討した.気腹に基づく偶発症としては,大網内気腫1例と皮下気腫2例を経験したが,いずれも保存的に治癒した.手術手技に基づく偶発症には,動脈出血3例,胆嚢穿孔10例,胆嚢管損傷1例を認めた.動脈出血のうち初期の1例は開腹し止血したが,他の2例はクリッピングによって修復した.胆嚢穿孔の半数は,胆嚢摘出終了時まで穿孔の修復が不可能であり,コンドーム内に胆嚢を収納し体外に引き出した.胆嚢管損傷は,電気焼灼によるside burnが原因であり,第1病日に開腹し胆嚢管を再結紮した.胆嚢床よりの出血の処理に難渋した3例では,気腹を解除しガーゼ圧迫によって止血した.以上の症例の検討と共に,文献的考察を加えて報告する.
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