日本臨床外科医学会雑誌
Online ISSN : 2189-2075
Print ISSN : 0386-9776
ISSN-L : 0386-9776
原発性小腸癌の1例
麻沼 和彦藤田 ひろ子花村 直関 龍幸
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 53 巻 9 号 p. 2163-2166

詳細
抄録
原発性小腸癌は,近年その報告例が増加しているが,比較的稀な疾患である.われわれはその1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.
症例は37歳の女性で,主訴は嘔気,嘔吐であった.小腸追跡,および腹部超音波検査で小腸癌と診断し,手術を施行した.腫瘍はトライツ靱帯より約40cmにあり,全周性の狭窄を呈していた.小腸部分切除,リンパ節郭清,空腸端々吻合を行った.リンパ節転移,遠隔転移は認めなかった.
本症例では,症状出現より確定診断まで, 5カ月を要している.消化管の閉塞症状のある時はもちろん,腹部の不定愁訴があったり,便潜血が陽性の場合は,小腸腫瘍も考え,検査を進めるべきである.
著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top