日本臨床外科医学会雑誌
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貧血の精査中に発見された比較的小さな空腸平滑筋肉腫の1例
浦 英樹南田 英俊平田 公一
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キーワード: 小腸平滑筋肉腫
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1992 年 53 巻 9 号 p. 2167-2171

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抄録
今回われわれは,腹部症状を伴わない貧血患者の精査において,比較的稀な4cm未満の小さな空腸原発性平滑筋肉腫の1例を経験したので報告する.
症例は58歳女性,易疲労感を主訴に来院.一般血液検査で中等度の貧血を認めた.胃・十二指腸および大腸に異常を認めなかったが,腹部血管造影で上部空腸動脈の末梢に胡桃大の腫瘤様濃染像を認めた.空腸腫瘍の診断で開腹術施行.手術所見として, Treitz靱帯より70cm肛門側に管内・外性に発育した4.0×2.5×2.5cmの腫瘍を認め,空腸部分切除で摘出した.術後経過は順調で,貧血も改善した.
一般に本症の予後は不良であり,早期発見,早期切除以外に有効な治療法はない.したがって,貧血や便潜血反応陽性例などで,胃・十二指腸・大腸に異常がない場合には,積極的な小腸の検索が必要である.本症の診断については,存在診断,質的診断の両面で血管造影検査が有用であると考えられた.
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