日本臨床外科学会雑誌
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急性虫垂炎の治療方針決定に必要な超音波所見の解析方法
ファジィ理論の応用
瀧藤 克也谷村 弘坂口 聡浦 希未子有田 清三郎
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1999 年 60 巻 10 号 p. 2565-2570

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抄録
急性虫垂炎の手術適応を超音波検査で判定できるように,ファジィ理論を応用して診断基準を構築した.
方法: (1) 超音波検査を行った後に手術を施行した37例で,虫垂の境界,腫大および壁肥厚の程度,虫垂の屈曲,虫垂内異物および周囲の液体貯留の有無の7項目について, 0から1の間で点数化し,保存的治療先行ゾーンと手術適応ゾーンを設定した. (2) 実際にニューキノロン系抗菌薬を経口投与し,保存的治療を行った急性虫垂炎16例に対し,治療前後での超音波像を今回構築した診断基準で評価した.
結果: (1) この診断基準での手術適応の正診率は83%で,白血球数や体温よりも高率であった. (2) 保存的治療成功例は治療後の超音波検査ですべて保存的治療先行ゾーンに含まれていたが,手術を行った2例は手術適応ゾーンに移行した.各項目の点数の重みを細かく調整すれば,超音波像から手術適応をかなり正確に判定できる.
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