日本臨床外科学会雑誌
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乳腺原発血管肉腫の1例
山田 治樹藤井 秀樹飯塚 秀彦松本 由朗木嶋 泰興紙田 信彦
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1999 年 60 巻 10 号 p. 2604-2608

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抄録
極めて稀で予後不良とされる乳腺原発血管肉腫の1例を経験した.症例は42歳,女性で自発痛を伴う左乳房腫瘤を主訴に当院を受診した.左乳房AC領域に5×5cm大の境界不明瞭で弾性軟の腫瘤を触知した.切開生検にて乳腺症,リンパ管腫と組織診断された. 2年後,再び左乳房の自発痛を主訴に来院した.前回と比べて腫瘤は6×6cm大とやや増大し,その直上の皮膚は暗赤色調を呈していた.腫瘤からの穿刺吸引細胞診はclassIVであり,乳腺悪性腫瘍を疑い非定型的乳房切除術を施行した.病理組織学的には乳腺血管肉腫であった.術後にインターロイキン2の全身投与を含めた集学的治療を施行したが, 13カ月後に再発をきたし,いかなる補助療法も無効で手術後19カ月目に癌死した.剖検所見では肝臓,右副腎,肋骨,大腿骨に転移がみられた.
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