日本臨床外科学会雑誌
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悪性腫瘍に対する温熱療法を併用した集学的治療
鯵坂 秀之吉光 裕磯部 芳彰竹下 八洲男
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1999 年 60 巻 2 号 p. 351-358

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抄録
1988年1月から1997年12月までに温熱療法を併用した集学的治療を93例に行った.部位別および疾患別の平均加温回数,奏効率 (CR(h)+PR(h)/総数)は頸部悪性リンパ腫で10.0回, 100% (6/6), 頸部リンパ節転移で11.3回, 16.7% (1/6), 乳癌初発例で19.0回, 100% (1/1), 乳癌再発例で10.2回, 16.7% (1/6), 原発性肝癌で13.3回, 33.3% (5/15), 転移性肝癌で9.8回, 25.0% (3/12), 胆嚢癌で8.5回, 50.0% (1/2), 胆管癌で7.0回, 0% (0/4), 膵癌で8.1回, 0% (0/18), 骨盤腫瘍で10.0回, 23.1% (3/13) であった.副作用は13例に治療を要する火傷, 12例に治療を要する高血圧もしくは頻脈, 35例に軽い熱感や疼痛を認めたが温熱療法を中止するほどの重篤なものは認められなかった.
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