日本臨床外科学会雑誌
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門脈ガス血症を呈した胃潰瘍穿孔性腹膜炎の1例
大城 望史山根 修治新宅 究典真田 修新原 亮
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2000 年 61 巻 3 号 p. 809-812

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抄録

症例は44歳男性.心窩部痛にて来院.腹部CT検査中に突然心停止を来し,心肺蘇生を行った.門脈ガス血症を伴う消化管穿孔と診断し,緊急開腹術を施行した.胃角部に血腫を伴う潰瘍穿孔を認め,回盲部に壊死を伴う虚血性病変が存在していた.胃瘻造設術と腹腔内ドレナージのみを行った.
門脈ガス血症は比較的まれで,原因の大部分は腸管壊死である.本症例の場合,潰瘍穿孔,腹膜炎によるショック・DIC, 壊死性虚血性腸炎のどの時点で門脈ガス血症が起こったかはわからないが,珍しい経過をとったので報告する.

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