日本臨床外科学会雑誌
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Crohn病に対する腹腔鏡補助下回腸切除術の1例
横山 雄二郎信原 宏礼
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2000 年 61 巻 8 号 p. 2081-2083

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抄録
症例は39歳,男性. 25歳時急性虫垂炎に対し虫垂切除術の既往がある.その後腹痛および腸閉塞症状を繰り返し,虫垂炎術後の癒着性イレウスの診断のもと,腹腔鏡下癒着剥離術および腹腔内精査目的に手術を施行した.腹腔内精査で回腸末端部から45cm口側の部分が著明に肥厚し,後腹膜に癒着しており, Crohn病を疑い虫垂切除創部から開腹し,同部を剥離,約15cmの腸切除を加えた.口側の精査により, 3箇所のskip lesionも認めた.切除腸管には約9cmの壁肥厚部位とその中央に約4cmの縦走潰瘍を認めCrohn病と診断した. Crohn病に対する腹腔鏡補助下手術は低侵襲で美容的にも利点があると考えられた.
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