日本臨床外科学会雑誌
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十二指腸乳頭部癌患者における他臓器重複癌症例の臨床的検討
石井 辰明金 仁洙宇田 憲司室 雅彦井谷 史嗣佐々木 寛吉鷹 知也太田 和美成末 允勇
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2002 年 63 巻 2 号 p. 301-305

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抄録
1977年1月から2000年12月までの間に当院で手術を施行し経過観察を行った十二指腸乳頭部癌症例37例を対象として,他臓器重複癌に関する臨床的特徴および外部比較による発生頻度の検討を行った.その結果,平均観察期間は50カ月(0.1~190カ月)であり, 7症例(19%)に他臓器重複癌の合併が観察された.人年法を用いた期待罹患数は1.4人で実際の観察罹患数とを比較した結果,乳頭部癌罹患患者には他臓器重複癌の合併が統計学的に有意に多いと判断された(p=0.0006).重複癌発生臓器は結腸,直腸および胃であった. 4例が無再発生存中, 1例は心臓病死であったが2例は重複癌により癌死した.
乳頭部癌が重複癌を合併するのは決して稀ではなく,予後改善のためには長期にわたる他臓器癌のサーベイランスが必要であると考えられた.
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