日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
腹腔鏡補助下結腸部分切除を施行した大腸angiodysplasiaの1例
石原 行雄横山 剛河野 洋一松田 壽夫川村 武川村 統勇
著者情報
ジャーナル フリー

2003 年 64 巻 3 号 p. 692-695

詳細
抄録

症例は76歳,男性. 2000年11月,眩暈,ふらつきを主訴に受診.血液検査にてHb 6.8 g/dlと著明な貧血を認めた.下部消化管内視鏡検査では上行結腸に単発の大きさが約15 mm大の鮮紅色を伴った円形の隆起性病変を認めた.腹部血管造影では,回結腸動脈から上行結腸中部を栄養する分枝に斑状の強い濃染像を認めた.他部位に貧血をきたす病変はなく,上行結腸angiodysplasiaの出血とそれに伴う高度の鉄欠乏性貧血と診断し,腹腔鏡補助下上行結腸切除術を施行した.術後経過は良好で術後23カ月の現在,出血,貧血の兆候は認めていない.

著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top