日本臨床外科学会雑誌
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大腸原発悪性リンパ腫の4例
堀 智英村林 紘二赤坂 義和楠田 司宮原 成樹高橋 幸二
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2003 年 64 巻 7 号 p. 1700-1708

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抄録

消化管悪性リンパ腫は癌腫と比べると稀であり,特に大腸では癌腫の0.2~0.65%の頻度とされている1)2).当科では1998~2002年の過去5年間に大腸原発悪性リンパ腫の4例を経験したので報告する.年齢は57~91歳(平均73.0歳),性別は男性3例.女性1例.病変の占拠部位は直腸2例,盲腸1例, S状結腸1例で,全例術前に生検またはpolypectomyにて正診が得られていた.全例に手術がなされ,内訳は結腸右半切除術,腹腔鏡補助下前方切除術,低位前方切除術(3例ともD3で手術根治度A)および人工肛門造設術であった.病理組織学的には全例non-Hodgkin's lymphoma, B-cell typeであり, LSG分類では全例diffuse typeで, large cell type 2例, medium-sized cell type 1例, small cleaved cell type 1例であった.術後補助療法については2例に化学療法が施行され,予後をみると再発生存中2例,無再発生存中1例,死亡1例であった.

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