日本臨床外科学会雑誌
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続発性大網捻転症の1例
豊川 貴弘乾 嗣昌沢井 康悦
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2003 年 64 巻 7 号 p. 1752-1755

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抄録
症例は59歳,男性.既往歴に右鼠径ヘルニアがあるが放置されていた. 2002年8月23日右下腹部痛を主訴に当院を受診した.右下腹部に強い圧痛,腹膜刺激症状を認め,腹部CT検査において右側腹部~下腹部に網状・スポンジケーキ様の腫瘤影を認めた.急性虫垂炎の術前診断で,同日手術を施行した.腹腔内に淡血性の腹水と捻転によりうっ血,腫大し,暗赤色を呈した大網を認めたので,捻転した大網を切除した.術後経過は良好で術後14日目に退院した.
大網捻転症は比較的稀な疾患で,器質性疾患の有無で特発性と続発性に分類され,自験例は右鼠径ヘルニアに続発した大網捻転症と診断される.近年,大網捻転症の報告が増えているが,続発性について詳細に検討された報告はほとんどない.続発性大網捻転症の本邦報告58例につき集計・検討し,考察を加えた.
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