日本臨床外科学会雑誌
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慢性腎不全患者に発症したnonocclusive mesenteric ischemiaの1例
田中 修二小出 則彦塚原 明弘
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2004 年 65 巻 3 号 p. 726-729

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抄録
症例は55歳の男性で既往に慢性腎不全,脳梗塞後遺症と統合失調症があり当院精神科に入院し透析を受けていた. 2003年8月27日,腹痛を認めたが自他覚的所見ともに軽度なため様子観察されていた. 8月29日,ショックに陥り腹部全体に筋性防御も出現したので外科併診され緊急手術が施行された.上腸間膜動脈の拍動を認めたが小腸に非連続性かつ分節状の壊死を認めnonocclusive mesenteric ischemia (NOMI)と診断し盲腸,上行結腸の一部を含め大量小腸切除術を行い一期的に吻合した.術後はエンドトキシン吸着療法により血圧の安定化が得られ縫合不全,短腸症候群なども認めず救命しえた. NOMIは今後人口の高齢化に伴い増加が予想される疾患であるので若干の文献的考察を加え報告した.
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