日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
胆嚢ドレナージ後に腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した気腫性胆嚢炎の3例
菅 和男雨森 俊介蒔本 憲明千葉 憲哉古川 正人
著者情報
ジャーナル フリー

2004 年 65 巻 6 号 p. 1654-1658

詳細
抄録

急性気腫性胆嚢炎は,ガス産成菌によって惹起される比較的稀な疾患であり胆嚢内や胆嚢壁に特徴的なガス像を呈する.われわれは,現在まで3例の急性気腫性胆嚢炎に対してPTGBDを施行後,全身状態の改善をまって腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.本邦における急性気腫性胆嚢炎に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術の報告は非常に稀で,われわれの症例を含めて現在までに9例の報告をみるのみである. 3症例のうち2症例に対してPTGBDチューブよりのリアルタイムの術中透視を施行し胆嚢,胆嚢管,総胆管の位置関係を明瞭にしながら腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.気腫性胆嚢炎に対してPTGBDを施行後,腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行することは有用な方法と思われた.

著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top