日本臨床外科学会雑誌
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成人鼠径ヘルニア治療時,偶然発見された混合型性腺異常発生症の1例
安岡 利恵宮垣 拓也北尾 善孝門谷 洋一中村 隆一
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2004 年 65 巻 8 号 p. 2210-2215

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抄録

混合型性腺異常発生症では,染色体異常が主に45X/46XYなどのmosaicであるために,一側性腺が精巣で他側が線状性腺を持ち,未分化な膣,子宮,卵管などMüller管の遺残を認めることがある.また,混合型性腺異常発生症は様々な身体学的特徴を有する.本症は主に小児科医,小児外科医が関わる疾患であるが,今回われわれは45歳にして成人鼠径ヘルニア治療時に偶然混合型性腺異常発生症を発見し,十分なインフォームドコンセントのもと,線状性腺とMüller管遺残を摘出した興味深い症例を経験したので,これを報告する.

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