日本臨床外科学会雑誌
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肋骨原発巨細胞腫の1例
杉下 博基清地 秀典梶原 伸介岩川 和秀岡田 憲三坂尾 寿彦
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キーワード: 巨細胞腫, 肋骨
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2006 年 67 巻 1 号 p. 50-54

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抄録

肋骨原発の巨細胞腫は稀である,今回われわれは右第5肋骨より発生した巨細胞腫の1例を経験したので報告する.症例は48歳,女性. 46歳頃より時々,前胸部痛を認めていたが放置していた.徐々に痔痛が増悪し,右胸部に腫瘤を触知するようになったため当科を受診した.胸部CT, MRI検査で右前胸部に第5肋骨由来と考えられる径6cmの腫瘍を認めた.術中所見で腫瘍は最大径6cmで皮膜に包まれており,第5肋骨由来の腫瘍であった.肺への浸潤は認めなかったが第6肋骨への浸潤が疑われたため,第5, 6肋骨を合併切除した.本腫瘍は病理組織検査で巨細胞腫と診断された.本症例は完全切除されたと判断されたため,術後補助化学療法,放射線治療などは行っていない.術後2年経過した現在も無再発生存中である.

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