臨床血液
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短報
Torsade de pointes型心室頻拍を起こしたAMLの1剖検例
森岡 正信柿木 康孝片桐 雅樹岩崎 博後藤田 泰也小林 威夫田中 雅則桜田 恵右宮崎 保
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1991 年 32 巻 9 号 p. 1009-1011

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抄録

Anthracycline系抗腫瘍剤の副作用に心毒性があり,通常は用量依存性であるが,時に急性毒性として心筋障害を起こすことがある。今回,28歳のAML女性例で,寛解導入療法中に突然の意識消失と心電図上,Torsade de pointes型心室頻拍を来し死亡した症例を経験した。Anthracycline系薬剤はdaunorubicin 90mg/m2, aclarubicin 219mg/m2の総投与量であった。剖検では,His束を中心とする心室中隔に高度の心筋の萎縮と変性を認めた。

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© 1991 一般社団法人 日本血液学会
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