臨床血液
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症例
腎移植後に発生し食道癌を合併した慢性骨髄単球性白血病の1例
島 孝友奥 成聡後藤 秀夫稲葉 亨村頭 智伊藤 邦彦藤田 直久島崎 千尋三澤 信一中川 雅夫
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1993 年 34 巻 7 号 p. 842-846

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抄録

症例は46歳,男性。32歳時に同種腎移植を受け,その後azathioprine (100∼150 mg/day), prednisolone (10 mg/day)の経口投与を継続。昭和63年8月から感冒様症状,発熱があり,白血球増多を指摘され,12月入院。末梢血白血球数は32,700/μlで,芽球が2%, 単球が38%と増加し,骨髄染色体分析にて45, XY, -7を認めた。慢性骨髄単球性白血病と診断し,Ara-C少量療法を行ったが,平成元年2月より急性白血病に移行し,2カ月後に肺感染症による呼吸不全で死亡した。また,入院中の内視鏡検査にて食道扁平上皮癌を認めた。慢性骨髄単球性白血病および食道扁平上皮癌の発症に,臓器移植後の免疫抑制療法の関与が示唆された。

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© 1993 一般社団法人 日本血液学会
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