抄録
造血幹細胞移植前処置を受けた111人の患者(同種89人,自己22人)で,granisetronの制吐効果をopen studyで検討した。前処置直前にgranisetron (40 μg/kg)を投与し24時間の悪心・嘔吐を処置の種類毎に観察し,制吐効果を4段階に分けた。cyclophosphamide (60 mg/kg/day)投与の48人では著効,有効(有効以上)が第一日目47.9%, 第二日目36.2%(47人)であった。全身照射(10∼12 Gy/2∼3日)では33人中,一日目有効以上63.6%, 第二日目68.6%(32人)であった。melphalan(60∼100 mg/m2/日)は28人中第一日目有効以上71.4%, 第二日目57.7%(26人),第三日目52%(18人)であった。副作用は重大なものは認めなかった。放射線や強力な化学療法により引き起こされる悪心嘔吐は患者の大きな苦痛であるが,これに対してgranisetronは,処置毎にその効力は異なるが,十分な予防効果をもつと結論できる。