臨床血液
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症例
X染色体連鎖鉄芽球性貧血
村松 理子臼杵 憲祐伊豆津 宏二山口 祐子壹岐 聖子古山 和道近藤 雅雄浦部 晶夫
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1999 年 40 巻 7 号 p. 593-598

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抄録

症例は20歳の男性で,Hb 9.3 g/dl, MCV 82.0 fl, MCHC 29.5 g/dlと小球性低色素性貧血を認めた。末梢血に二相性赤血球を認め,骨髄赤芽球中に環状鉄芽球を29.5%認めた。また,組織の鉄沈着の傾向が認められた。明白な貧血の家族歴があり,X染色体連鎖鉄芽球性貧血と診断した。骨髄赤芽球におけるδ-アミノレブリン酸合成酵素の活性低下を認めたが遺伝子変異は検出されなかった。ビタミンB6経口投与と鉄除去療法により現在経過は良好である。

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© 1999 一般社団法人 日本血液学会
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