臨床血液
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症例
難治性のpriapismに対し内陰部動脈塞栓術を施行した小児慢性骨髄性白血病
村山 圭渋谷 温石井 佐織佐々木 望
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2001 年 42 巻 11 号 p. 1117-1121

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抄録

小児では慢性骨髄性白血病(CML)の発生頻度は少なくpriapism(持続勃起症)に遭遇することは稀である。今回priapismを主訴に来院しCMLと診断し,内陰部動脈塞栓術を施行した小児例を報告する。症例は14歳,男児。1999年10月より腹部膨満感と発熱が出現。11月8日より4日間勃起が持続したため入院となった。末梢血液像はWBC 510,000/μl, Hb 6.5 g/dl, Plt 640,000/μl。骨髄系細胞は過形成を呈し,染色体分析でもPh1陽性のためCMLと診断。Priapismに対して瀉血やウロキナーゼ投与を試みるも無効だった。血管造影にて陰嚢部分からの静脈還流を認めたため,内陰部動脈塞栓術を施行した。これにより壊死に陥ることなく勃起は改善した。現時点で性機能の回復は得られていない。内陰部動脈塞栓術はCMLに伴うpriapismの治療の一つとして有効と考えられた。

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© 2001 一般社団法人 日本血液学会
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