臨床血液
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臨床研究
悪性貧血およびビタミンB12欠乏性貧血に対するビタミンB12製剤の経口投与の有用性
高崎 由美森内 幸美対馬 秀樹池田 栄一郎小浦 節子田口 潤福島 卓也朝長 万左男池田 柊一
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2002 年 43 巻 3 号 p. 165-169

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抄録

ビタミンB12欠乏性貧血に対し,B12経口投与の有用性を検討した。対象症例は,1994年6月から2000年6月までに佐世保市立総合病院を受診した17例とした。全症例にインフォームドコンセントを得た。メチルコバラミン(methylcobalamin: CH3-B12) 1,500 μg/dayの連日内服による補充療法を行ない,その内7例に,間欠維持療法を試みた。間欠維持療法は2カ月に7日間の経口投与を基本とした。B12の血中濃度をモニターしながら投与間隔を調整し,1カ月毎あるいは3カ月毎の内服も試みた。補充療法開始後,B12は全例正常化し,貧血は2カ月以内に,神経症状は1カ月以内に軽快した。回復後B12の血中濃度を正常範囲に維持するために必要な投与間隔は,1カ月毎7日間経口投与を要するもの3例,2カ月毎は3例,3カ月毎でよいもの1例であった。
B12欠乏性貧血の治療法として,経口投与が有効であることを確認し,更に間欠投与が可能であることを証明した。B12の経口療法は非経口投与に比べ利点が多いと考える。

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© 2002 一般社団法人 日本血液学会
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