臨床血液
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症例報告
初診時にder(5;12)(q10;q10)の染色体異常を示し,経過中に別クローン由来の晩発性Philadelphia染色体が陽性となった骨髄異形成症候群
間部 賢寛吉井 由美向井 悟坂本 恵利奈金島 広中尾 隆文久保 勇記福島 裕子井上 健山根 孝久手島 博文
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ジャーナル 認証あり

2012 年 53 巻 6 号 p. 618-622

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抄録
症例は61歳男性。2009年3月に白血球増多・血小板低下のため当院を受診され,細胞形態の異型と染色体異常46, XY, der(5;12)(q10;q10)を伴い骨髄異形成症候群・分類不能型と診断した。診断時der(5;12)の異常のみだったが,Major BCR-ABL1のPCRが陽性であり,経過中にPhが顕在化したため晩発性Ph症例と診断した。Ph染色体はFISHにてder(5;12)核板には認められず,別クローン由来が示唆された。原病増悪のためイマチニブ,ハイドロキシウレア,シタラビンの投与を行ったが,MDS診断から5箇月後に呼吸不全のため永眠した。剖検ではMDSクローンによる広範な肺浸潤を認めた。晩発性Phは白血病進展に関与しているとされ,MDSや急性白血病の経過中に出現する例が報告されているが頻度は少なく,予後や病型進展への機序解明など今後多数例での解析が望まれる。
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© 2012 一般社団法人 日本血液学会
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