抄録
ループスアンチコアグラント・低プロトロンビン血症症候群(LA-HPS)の1歳男児例を経験した。患児は6ヶ月間の副鼻腔炎の治療後,皮下出血斑と鼻出血を認めた。凝固検査でPT, APTTが延長し,APTTクロスミキシング試験で補正できなかった。凝固因子活性はそれぞれ,第II因子20%, 第VIII因子44%, 第IX因子42.5%, 第X因子59%, 第XI因子4%, 第XII因子10%であった。Bethesda法により複数の凝固因子インヒビターを認めた。希釈ラッセル蛇毒時間結果も加味してLA陽性と判定し,凝固因子インヒビター偽陽性が疑われ,LA-HPSと診断した。患児は無治療にて,発症から2カ月後に自然寛解した。