臨床血液
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特集:臨床血液学 ―最新情報と今後の展望2016(赤血球系疾患)―
再生不良性貧血
山﨑 宏人
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2016 年 57 巻 2 号 p. 91-97

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抄録
再生不良性貧血はT細胞を介した自己免疫疾患と考えられている。GPIアンカー型膜蛋白が欠損した細胞の増加や6番染色体短腕UPDによるHLAアレル欠失血球の出現はT細胞の関与を間接的に示している。再生不良性貧血患者の約1/3にクローン性造血を示唆する遺伝子変異が検出されることが報告された。ATG+シクロスポリンによる免疫抑制療法不応例に対しエルトロンパグが奏効するとの報告が注目されている。再生不良性貧血に対する造血幹細胞移植の治療成績を向上させるためには,前処置関連毒性の軽減とGVHD予防の強化が必要である。最近,心毒性の軽減を期待して,シクロフォスファミドを減量し,代わりにフルダラビンを併用する前処置が広まりつつある。しかし,混合キメラや二次性生着不全といった新たな課題が浮上している。前処置にATGやalemtuzumabを加えて,GVHD発症抑制の強化が試みられている。
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© 2016 一般社団法人 日本血液学会
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