臨床血液
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臨床研究
日本人の未治療多発性骨髄腫患者に対するlenalidomide+低用量dexamethasone療法 —MM-025試験の最新成績—
安藤 潔張 高明鈴木 憲史品川 篤司内田 俊樹谷脇 雅史平田 大二石澤 賢一末永 孝生岡本 真一郎大塚 眞紀松本 守生飯田 真介松村 到池田 宇次竹迫 直樹大柿 友美緑川 修一Vanessa HOUCKAnnette ERVIN-HAYNES照井 康仁
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2017 年 58 巻 11 号 p. 2219-2226

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抄録

造血幹細胞移植非適応の未治療多発性骨髄腫患者に対するlenalidomideとdexamethasoneの併用(Rd)療法の本邦第II相臨床試験(MM-025)では,追跡期間中央値14.2ヶ月の時点で同療法の有効性および安全性が確認された。今回,本試験の追跡データを含めて解析を行った。追跡期間中央値31.3ヶ月の時点で全26例が治療を終了しており,治療期間中央値は約25ヶ月であった。全奏効率は87.5%,complete response率は20.8%であった。奏効期間および無増悪生存期間の中央値はそれぞれ30.7ヶ月,31.6ヶ月で,全生存期間は中央値に未到達であった。23例(88.5%)にグレード3/4の有害事象が発現し,18例(69.2%)に重篤な有害事象が認められた。治療関連死は認められなかった。以上より,移植非適応の日本人の未治療多発性骨髄腫患者に対するRd療法の有効性および安全性が今回の追跡期間においても確認された。

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© 2017 一般社団法人 日本血液学会
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