2020 年 61 巻 8 号 p. 965-970
急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia, AML)は,近年の遺伝子変異解析技術の進歩によってその発症や再発に関与をする多くの遺伝子変異が発見された。こうしたゲノム解析の結果は予後因子や微小残存病変/評価可能残存病変(minimal/measurable residual disease, MRD)マーカーとして臨床応用をされるだけでなく新規の分子標的薬創薬に貢献をしている。そこで本稿ではゲノム解析の中でもAMLにおけるNPM1変異を用いたMRD解析や高感度KIT遺伝子変異解析を用いた予後解析の有用性に関して概説する。