2022 年 63 巻 1 号 p. 7-13
サルコペニアは高齢びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者の予後不良因子とされるが,最適な評価方法や臨床的意義は明らかでない。今回我々は当院でR-CHOP療法を受けた70歳以上のDLBCL患者において,腸腰筋指数(PMI)を用いて評価した低骨格筋量が生存に与える影響を後方視的に解析した。全症例は71例で,低PMI群は27例であった。高PMI群と低PMI群で患者背景(BMI,LDH,Performance Status [PS],stage,Revised-IPI,relative dose intensity)および全奏効率に有意差は認めなかった。OSにおいて低PMI群は高PMI群と比較し,有意に予後不良であったが(p=0.015),PFSでは有意差を認めなかった(p=0.252)。多変量解析では低PMIおよび低PSがOSにおける独立した予後不良因子となった。サブグループ解析では,PFSにおいて低PS群がPMIに関わらず予後不良であった。OSでは低PMIかつ低PS群が他のすべての群と比較し顕著に予後不良であったが,低PSでも高PMIの群では予後が改善され,高PS群と有意差を認めなかった。