2026 年 67 巻 2 号 p. 97-103
症例は66歳,男性。2024年4月に末梢血芽球増加を指摘され,骨髄異形成を伴う急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia with myelodysplasia-related changes, AML-MR)のため入院となった。初診時に心膜液貯留はなかったが,心房細動を伴っていた。Venetoclax(VEN)/azacitidine(AZA)療法により末梢血芽球数は減少したが,同年5月に心タンポナーデを併発した。心膜ドレナージを行い,心膜液の細胞診とflow cytometryからAMLの心膜浸潤と診断した。Cytarabine(AraC)の心膜腔局注を繰り返し,心膜液は消失したため心膜腔ドレーンを抜去した。その後,daunorubicin(DNR)/AraC療法を行った。AMLへの治療が困難となり緩和の方針となるも,2025年2月に永眠するまで心膜液の再貯留はなかった。